東ティモールは世界的にも稀な、有機栽培が普及している国です。
コーヒー栽培の歴史は古いのですが、農薬・化学肥料を使うという習慣そのものがなく、コーヒーもほかの作物もすべて無農薬で有機的に栽培されています。
木と木の間に「ビオポリ」と呼ばれる有機肥料を入れる穴を設置したり、落葉が土壌改善につながるシェードツリーを植えるなど、自然と調和した方法で高品質なコーヒー栽培を実現させています。
ラカウ集落
野菜を栽培している農家さんが多いこの集落では、コーヒーのパルプをたい肥にして野菜栽培に活用しています。
コーヒーづくりをきっかけに、水や肥料を得やすくなる、といったように、コーヒー以外の収入源を得ることにも結びついているのです。
集落ごとにコーヒーづくりへの価値観や圃場の様子がまったく異なるのが東ティモールの産地のおもしろさの一つです。
中でもラカウの人々は、集落で協力して栽培・加工の指導を忠実に守り、品質向上を目指しているところが特長だといいます。
古くから栽培に携わるメンバーからの指導を受け、果実が大きく、熟度が高いものをしっかりと選んで収穫しています。