「ティピカ種」はエチオピアから世界に広く伝播した古い伝統品種です。しかし、今では世界中で新品種への植え替えが進み、絶滅が危惧されております。 メキシコ南部のオアハカ州は18世紀にコーヒーの木(ティピカ)が持ち込まれた伝統的な地域であり、中でもコーヒーの町“プルマ・イダルゴ”は太平洋の風が吹く海に近い生産地で、ティピカ種がいまだに生き残る貴重な産地であります。しかし、後継者不足や農園の老朽化・放置などといった問題を抱え、ティピカ種存続・産地存続の危機となっておりました。現在はコビサ社による支援のもと、ティピカ種の苗床の整備やモデル農園の整備が行われ、取残された結果として残った豊かな自然を持ち味に、知られざる名産地として、復興へと向かっております。
その昔、イエメンからコーヒーの種が持ち込まれた時、初めてコーヒーが植えられたところはババブダン・ギリと呼ばれています。このババブタン・ギリ地区で1920年代に創業されたのがこのパールマウンテン農園です。現在三代目となる農園は、創業以来日々品質改善を怠ることなく努力を重ね、世界中のバイヤーに最高級のアラビカコーヒーを提供し続けてきました。パールマウテンは、自然環境を損なうことのないシェードツリーやその他の胡椒やカルダシモンの木に混じって、コーヒーの栽培に適した方法がされています。コーヒーの木からは赤い完熟の豆だけが収穫され、沸き水を使った水洗行程と乾燥テーブル及びレンガ造りのパティオで乾燥行程を行います。ソフトで甘味と酸味のバランスの取れたコーヒーに仕上げられております。
【農園プロフィール】常勤の従業員は100名、収穫期には450名が働いています。 栽培品種は、すべてハイブリッド系の品種です。農園主のEdwardは、将来のコーヒー生産への課題を見据え、対策のひとつとして品種へフォーカスしています。世界中のコーヒー生産国から得た情報を生かし、様々な検証を続けています。【Anaerobic Fermentation(嫌気性発酵プロセス)】当ロットは嫌気醗酵(Anaerobic Fermentation)により生産処理されたロットです。 通常のナチュラルプロセスでは醗酵中にコーヒーチェリーが酸素と触れているのに対し、AnaerobicFermentatioでは無酸素状態にて醗酵工程がとられています。収穫された完熟チェリーは、果肉をつけたまま嫌気醗酵専用のタンクに入れられます。その際に水やコーヒーの果汁などがタンクに入れられる場合もありますが、San Antonioではコーヒーチェリーのみがタンクに入れられます。その後、タンクのバルブを閉じて酸素を排出し、タンク内に酸素が全くない状態が作られます。無酸素状態のまま、11度から24度の間に温度を保った状態で72時間嫌気醗酵工程をとります。酸素が無いことでイースト菌やバクテリアの活性が抑えられるため、長時間醗酵工程をとることができています。 また、温度を管理することによって、好ましくない酢酸の発生や過度な醗酵臭の発生を抑制しています。嫌気醗酵を終えたコーヒーチェリーはタンクから取り出され、一次乾燥としてアフリカンベッドにて4日間乾燥工程をとります。この際、温度は醗酵工程と同じく11度から24度の間に保たれます。その後、最終乾燥として機械式ドライヤーで35度から40度の間で48時間乾燥させます 。
イエメン「モカ」コーヒーの生産は内陸の山岳地方(標高1,000m〜3,000m)の段々畑で行われており、この中でも特に有名な産地が、アラビア語で「雨の子孫達」を意味する「バニー・マタル」地方と、「ハイミ」地域です。このハイミ地域もバニー・マタル地域と同様に雨が多く、またしばしば霧がかかります。このあたりのコーヒーの木は原生種に近いので、生み出される豆は素朴でありながら気品のある味わいを醸し出すことで知られています。ハイマ一族の人々により昔から大切に守られ、手摘みされたコーヒーをじっくりと時間をかけて天日乾燥しました。
コスタリカコーヒーは、古くは甘酸を特徴とするフルウォッシュド・アラビカの高級品として知られ、近年はマイクロミルなどによるニッチなスペシャリティーコーヒーの産地として根強い人気を誇ります。コスタリカでは、経済発展によりコーヒー生産地区に住宅開発が及ぶなど、生産面積が減少傾向にあります。また、大規模な水洗工場が多いことから、排水による環境汚染が問題でしたが、節水式の水洗工程を推奨し、環境保全型のコーヒー生産の模範国となりました。精製はハニープロセスです。果肉、ミュシレージがパーチメントに付着した状態で乾燥工程へ。1週間以上の乾燥工程を経て適切な水分値まで下げられる間に、甘味成分が中へ浸透し、ベリー系や、チョコレートフレーバーとともに、まろやかな口当たりと繊細な風味を醸し出します。【ジャガー保護活動への貢献について】このプロジェクトの基輸出されたコーヒー1ポンドあたり(最低)1米ドルセントが、野生ジャガー保護活動を行っている National Conservation Programme等へ寄付されています。ジャガーは、中南米のジャングルに生息し、古くはマヤ文明でも神格化されています。しかし、近年はその生息地域が森林伐採などで減少し、絶滅危惧種となっています。
フローレス島のコーヒー生産地と言えば、バジャワ市の西にある、ルテン地区が有名です。今回ご紹介するコーヒーは、ママ・アナスさんをリーダーとしたコーヒー生産者グループが栽培しています。彼らは生まれ育ったバジャワの地で育てたコーヒーを、ルテン地区はもとより、他のインドネシアの島々にも引けを取らない品質にすることを目標に試行錯誤を重ねています。目指すのは、クリーンでジューシーなスマトラ式、バジャワで育てられたからこそ生まれる香味を大切しながら、栽培方法、精製や、選別制度を磨き上げ、品質の向上に努めています。そんな彼らの今期のクロップは、アップル感のニュアンスのフレーバーと、スマトラ式の精製方法からくるアーシー感、どちらもバランスよく感じられ、しっかりとしたボディ感を感じるコーヒーでした。フローレス島インドネシアの首都、ジャカルタのあるジャワ島の東に位置するフローレス島。土地は非常に肥沃で米作を中心にコーヒーやカカオなどの農業が盛んにおこなわれますが、島西部のラブアンバジョはコモドドラゴンが生息するコモド国立公園へのツアーの起点としてと多くの観光客が訪れます。島の経済の中心地であるルテン市、ここは貿易の拠点となり、島で取れたコーヒーやカカオなどの換金作物が集まり、コーヒーを扱う会社も集まっています。
ケニアにはいくつかの代表的な生産エリアがあり、それぞれ地域特性があります。●ニエリ(Nyeri)強い酸味と柑橘フレーバー●キリニャガ(Kirinyaga)強い酸味と柑橘フレーバー●ティカ(Thika)柑橘系のフレーバーを伴った強いボディと酸味●キアンブ(Kiambu)強いボディ。ブレンド向き。●ムランガ(Muranga)強いボディ。ブレンド向き。●エンブ(Embu)適度な酸。花様フレーバー。「ケニア マサイ」は、その年毎の良質なトップグレードの原料をドーマン社の品質管理担当者がブレンドし、外観、カップクォリティー(酸味・ボディ・フレーバー)ともにトップグレードに仕上げたプレミアムコーヒーです。あえて農園を指定しないことで品質の安定性を図っています。花の様な香りや、柑橘・パッションフルーツ・ベリーやドライフルーツなどのフルーツの香り、スパイス系の香りなど、複雑でしっかりとした香りが楽しめます。きれいな酸味と甘みや心地よい渋みも感じられるコーヒーです。
カンデリージャはいくつかの小規模生産者が共同で立ち上げ2000年にスタートしたマイクロミルで、コスタリカでのスペシャルティコーヒーの先駆け的な存在でした。毎年継続して素晴らしい品質のコーヒーを安定して生産することができる秘訣は、伝統的な方法に頼るだけでなく、常に新しいマイクロロットを追求していくことだと言います。農園の土地に適した品種を試験し続け、現在ではカツーラを中心にカツアイ、ティピカ、ゲイシャを栽培し、新しい生産処理にも積極的にトライしています。2022年からはミルのマネジメントは第二世代へと引継ぎされ、更なる活躍が期待されます。
ハワイ州で一番歴史のあるフードフェスティバル「コナコーヒー・カルチュラル・フェスティバル」、そのメインイベントの一つがコナコーヒーカッピングコンテストです。このコーヒーは、2022年11月に開催された第51回記念大会のコンテストで優勝した「イマジン100%コナコーヒー(Imagine 100% Kona coffee)農園」 による記念すべき第1位ロット。Imagine 100% Kona coffee農園は、ハワイコナ地区では比較的新興のBuddha′s Cup社が、2007年に開設した農園です。コナコーヒーが植えられている所謂“コナ・コーヒーベルト”でも標高の高い2200フィート(約670メートル)に位置し、同地区では稀なマカダミアナッツの樹をシェードツリーに活用しています。
同国のコーヒーのポテンシャルに着目したOLAM社がADB(Asian Development Bank)、JICAと共にプロジェクトを立ち上げました。良質なコーヒーの生産には、恵まれた環境と農家の適正な収入が不可欠です。OLAM社は長期的な農家との関係性構築に向け、取り組みを開始。農業技師の営農指導のもと、農家は正しい農業を学び、実践しております。
エチオピア南部のイリガチャフは、エチオピアNo.1のコーヒー産地として、また世界的にも特に際立つキャラクターと高品質のコーヒーの産地として、世界中のスペシャルティコーヒーファンから愛されています。大地溝帯の豊かな土壌、2000mの高い標高がもたらす昼夜の激しい寒暖の差が、コーヒー栽培に適しています。 そして、なによりエチオピアはコーヒーの原産地。野生でコーヒーの木が育つ、そんな土壌・気象環境がこのイリガチャフコーヒーのおいしさの源のひとつなのかもしれません。Wine Processとは?Wine Processとは新しい方法のプロセスです。チェリーは密閉された状態で酸素を外に排出する仕組みを持つタンクの中で一定期間保存されます。 まずはチェリーの収穫時に赤い色のチェリーを慎重に選んで収穫します。その後収穫したチェリーのミューシレージをBrix糖度計を使用することにより糖分含有量を計測し、水準に達したチェリーのみステンレス製のタンクにて数日間保存します。その際にタンクは蓋により密閉されます。またタンクには空気排気弁と温度計が装着されています。数日間の発酵過程中に酸素が抜けたタンクの中で圧力が増し、糖度の高いジューシーなミューシレージのフレーバーが生豆に浸透し、チェリーの色が赤から黄色に変化します。その後、アフリカンベッドで15-18日間の乾燥を経て出荷されます。このように手間のかかる方法ではありますが、エチオピアコーヒーのフレーバーを最大限活かし切るための方法ともいえるでしょう。
オリエンテ地域はグァテマラ南東部に位置します。1950年代からコーヒーの栽培がされてきました。現在では山岳地帯のほぼ全ての農場がコーヒー生産地となり、グァテマラで最も貧しく孤立した地域の一つであった場所ですが、今日では活気に満ち、成長を続けています。 雨天、雲天が多く、かつては火山地域であったため変成岩が砕けた土壌が特徴です。 これによってミネラル成分のバランスが良く、グァテマラでのコーヒー生産の約25%程度を占める(2016年時点)と言われ、グァテマラコーヒー生産で重要なエリアの1つとなっています。 グァテマラでは一般的な精選方法はWashedですが、水洗式に適さなかった「輸出外規格」のコーヒーチェリーが、クロップ最後にNaturalに仕上げられることがあります。しかし、Natural特有のフルーツ感・甘みをより引き出し、安定してもっと多くのお客様に楽しんでいただくために、10年以上前から産地と話し合いを重ね、品質改善をしながらOn Demandで作ってきました。
ゲイシャの故郷と言われるBench Majiに位置するカルマチェ農園の歴史は新しく、2017年に始まりました。 緑豊かで、同地区の中でも標高が約2000mとかなり高く、降雨量もゲイシャ種栽培に適している事から、それまで更地だった土地にゲイシャ種を植えたのが始まりです。 同農園オーナーであるトラコン社はこの環境がコーヒーにとってベリーやグァバのような果実感を増幅させるのに最適と信じ、事実生産されるコーヒーはフルーツ感に溢れ良質で複雑なフレーバーを有します。カルマチェ農園は、Bench Majiに高い魅力を感じているトラコン社の同地区2つ目の所有農園です。農園経営のみならず、品質に欠かせないドライミル(選別工場)も自社で所有し、チェリーから生豆迄のプロセスを一気通貫で行うなど品質を最大限に高めることに強いこだわりがあります。
ベトナムで生産されているコーヒーの約95%はロブスタ種で、世界最大のロブスタ種コーヒー生産国として有名ですが、アラビカ種は生産量全体の数%と少ないながらも生産されています。今回のコーヒーは、ベトナムの中央高原の山岳地帯にあるラムドン省のダラットで水洗工場を営んでいるチンスイ氏からのコーヒーです。 チンスイ氏は1958年ベトナム中部クアンガイ省で生まれ、若くしてラムドン省に入り、1993年にコーヒービジネスを始めました。当初、生産者から新鮮なコーヒーチェリーを仕入れ、地元の水洗工場に販売していました。チェリーの買付エージェントとして8年間働いた後、2001年に水洗工場の建設を開始しました。他社との激しい競争の中で、コーヒービジネスにおける浮き沈みを何度も経験しました。数ある経験を経て、チンスイ氏のコーヒーの品質はラムドン省の他の同種のコーヒーと比べ非常に良いと評価されています。
ドミニカの主要生産地では、生産性を重視したカツーラ種を増やしている中、バラオナ(Barahona)は古典的なティピカが比較的多く残っている栽培エリアです。バラオナ地域の経済発展に大きく貢献したメロ(Melo)家。始まりのきっかけは1920年、祖父が収穫後のコーヒーチェリーを運ぶトラック運転手を始めたことでした。その後祖父のコーヒーへの情熱を父親のアメリコが引き継ぎ、1963年にコーヒー農園をスタートし、コーヒーの輸出も手がけました。2017年、現在のIndustrias Cafetaleras Melo SRLを設立。ミゲルが代表に就任し、サビ病後のコーヒー生産を復帰させ、サビ病に耐性のある新しい品種も取り入れました。オーガニック認定も取得し、アメリカ、ヨーロッパ宛のオーガニック生産をはじめ、国内でのオーガニックコーヒーの販売もスタートさせました。芳醇な香りと豊かなコクさらに良質の酸味を合わせ持つコーヒーです。是非ご賞味ください。
バドラ エステート&インダストリー社がコーヒーの栽培を始めたのは1943年のことです。現在はケルケイクーンダ(Kerkiecoondah)、バッタダカーン(Bettadakhan)、バレオヌール(Balehonnur)の3農園で構成され、総面積619haにも及びます。この3つの農園のうち、ケルケイクーンダ農園とバッタダカーン農園でアラビカ種コーヒーを生産しています。バドラ社の農園は深い森の中にあるため、農園の働き手である地元コミュニティの住民たちは、農園の敷地の中に住み、雇用の保障、医療へのアクセス、学校教育、託児所といったさまざまな支援を受けています。今回ご紹介するクルケイクーンダ農園の豆は、火山灰性土壌の肥沃な土壌でシンバーオークツリーやバナナの木などのシェードツリーを設けてゆっくりと時間をかけて熟成栽培されます。完熟豆のみ手摘み収穫し、伝統的な設備で念入りに水洗処理されます。緑豊かな熱帯気候と、他に類を見ない高地のロケーションから生まれた風味をお楽しみください。※只今、麻袋(30Kg)は欠品しております。10Kg小分けのみの販売となります。
10年以上前から日々コーヒーの品質を上げる事に注力してきたヘンドラ・マウリザー氏。コーヒー栽培に専念するため、2006年にスマトラ北端のアチェに移住した父親に刺激を受け、2008年アチェの山間部に位置するペガシング郡パンタン・ムサラ村の僅か1ヘクタールの土地で「アヴァタラ・ガヨ」という小さなコーヒー農園をスタートさせました。現在は水洗工場「アヴァタラコーヒー」のオーナーでもあります。彼が長い年月をかけ生み出した精製方法は、収穫された完熟豆を果肉除去。水に浸さずそのまま24時間発酵(ドライ・ファー・メンテーション)。 その後、山から湧き出る天然の水で一度水洗いをし、ミューシレージを除去したパーチメントを24時間ソーキング(浸漬)。 ソーキングの際に使用する水も湧き水を使用し、24時間山からの湧き水をかけ流し。水は常にクリーンな状態が保たれます。コーヒー産地では水は大変貴重な為、通常ではこのような製法は考えられません。山からふんだんに湧き出るスプリングウォーターがあるからこそ出来る精製方法です。 アヴァタラコーヒー農園は2021年にアジア圏で初めて開催された “Cup Of Excellence Indonesia(カップ・オブ・エクセレンス)“にて7位に入賞。そして2023年は4位に入賞致しました。
ベンチマジゾーンはエチオピアの南西部に位置します。ベンチマジはエチオピアのコーヒーの生産地としてはあまり知られている地域ではありませんが、パナマゲイシャ品種の発祥の地とされるGori Gesha Forest(ゴリ ゲシャ フォレスト)のある地域です。このコーヒーはベンチマジゾーンのゲシャエリアの約500軒の農家さんによって収穫され、トラコントレーディング社の所有するミルでプロセスを行い、生産されたものです。これまでベンチマジコーヒーの多くがあまり日の目を浴びることなく、低収入やコーヒーの過小評価が課題となっていました。現在ではこの現状を少しでも改善すべく、世界のコーヒーマーケットにおいて正当にベンチマジコーヒーが評価してもらえるよう、この地域全体としてコーヒー農家の生産技術や生活の改善と向上や、マーケットとの繋がりの強化に努めています。
ネンバ コーヒーウォッシングステーションは、首都ブジュンブラから約100Km、カヤンザ県カヤンザの標高1818mに位置するコーヒーウォッシングステーションです。隣接する15集落2600名の小規模生産農家が、このウォッシングステーションを利用しています。それぞれの農家で育てるコーヒーの木は平均して300本程度ですが、シーズンピークになると、ウォッシングステーションの約200台のアフリカンベッドがいっぱいになるほどのチェリーが運び込まれます。 カヤンザ地域のコーヒーの品質が良いとされる由来は、ナイルの水源とも言われている豊富で純麗な水資源が大きく寄与していると言われています。特にネンバ周辺で生産されるコーヒーは、古くから高品質なブルンジコーヒーの代表格とされてきました。このコーヒーが持つ明るくフルーティで繊細な甘さを持つコーヒーにとっては、クリーンカップを達成する為にも生産処理における豊富な水資源に支えられていると考えられます。
アジアで一番新しい国、東ティモールではコーヒーは石油・天然ガスに次ぐ重要な輸出品です。東ティモール最高峰のラメラウ山の裾野に広がるアイレウ県、エルメラ県は丘陵地帯で、県内の農民の大半がコーヒーの栽培に携わっています。朝晩の気温差が大きく、コーヒー栽培に適した地域で、ポルトガル植民地時代に持ち込まれたコーヒーの木が栽培されています。
グアテマラの最高品質コーヒーの代名詞となっている“Antigua(アンティグア)”。このアンティグアを代表するコーヒー生産者がルイス・ペドロ・セラヤ氏です。自身の農園だけでなく、アンティグア域内の各農園の農園管理も受託し、約20の農園を管理しています。最新の農学に基づき、きれいに行き届いたシェードツリーの管理、区画ごとに単一品種で栽培、収穫日ごとのマイクロロット管理によって、「アンティグア・コーヒー」のブランドを超えるコーヒーを提供してくれる生産者です。ブエナビスタ農園はセラヤ家が所有する農園のひとつで、アンティグア市街の北側の山の斜面にあります。農園からはアンティグアの街並みやアグア火山が一望でき、山の斜面にコーヒーの木とシェードツリーが整然と並んでおり、整理された農園になっています。ゲイシャ品種はここ近年、アンティグアで生産が始まったばかりの希少な品種で、セラヤ氏も自身の農園でゲイシャ品種の栽培に挑戦しています。
農園主のジナブ・アバマッカ氏(Zinabu Abamecca)は父親から農園を引継いだ後、更に土地を購入しコーヒー生産を拡大していきました。農園を大きくすることで地域の雇用を生み、子供たちの健全な成長と教育機会を増やす取り組みを行っており、地域社会貢献の面でも地元では有名な人物です。エチオピアでは多数の小農家のコーヒーチェリーが周辺ウォッシングステーションに持ち込まれるフローが一般的ですが、ジナブ氏のコーヒーは自身の農園で栽培と収穫が行われ、更に彼の保有するウォッシングステーションでプロセスが行われます。それ故一気通貫で品質面でも高いパフォーマンスを誇るテイストは、充分なモカフレーバーと完熟フルーツの甘さに加え、質感の良さを表現するクリーンさが非常にバランスよく共存しているコーヒーです。※只今、麻袋(30Kg)は欠品しております。10Kg小分けのみの販売となります。
ベトナムの避暑地として有名なダラット市の郊外にあるランビアン山で、少数民族(クホ族)によりコーヒーの栽培が行われています。しかし、近年のベトナムの経済成長は著しく、クホ族の若者は低所得なコーヒー栽培を放棄し、土地を手放す農家が急増しています。 日本やホーチミンでカフェを経営していた山岡清威氏は、このような状況を知り、残されたコーヒー農家を守る為に、コーヒー農家パット氏の敷地に移住しました。山岡氏は、高品質な珈琲豆を栽培・精製する技術を伝え、農園や生産者が一つのブランドとして消費者に選ばれるような高品質の豆をつくる活動に取り組み、少数民族であるコーヒー農家の所得向上・生活改善を目指しています。〜ファイン ロブスタ アナエロビック〜ファーメンテーション(嫌気性発酵)ナチュラルコーヒーチェリーを密閉して無酸素状態をつくり、その状態でしか活動しない微生物を利用して味わいを作り出す精製方法です。味わいに果実味と発酵感が加わり、独特なフレーバーを生み出します。 きちんと管理しないと過発酵や腐敗等のリスクも伴う手法であり、近年のスペシャルティコーヒー市場では主軸となっている精選方式です。※只今、麻袋(30Kg)は欠品しております。10Kg小分けのみの販売となります。
2008年、2009年、二年連続でグァテマラ カップ・オブ・エクセレンスに入賞したラ・フロレンシア農園は、首都グァテマラ・シティの東40kmにあり、19世紀初頭に開園されて以来6代にわたってコーヒー栽培が続けられてきた由緒あるコーヒー農園です。フロレンシア農園の理想は世界のコーヒー愛好家に最高のコーヒーを提供することです。単に良いコーヒー豆を売るだけでなく、社会的責任や環境問題への責任も果たすことでなしえる、というのが彼らの信念です。伝統と情熱が育む最高のグァテマラコーヒーです。
南西部のアラビア海に面したカルナータカ州はインドで生産されるコーヒーの約70%を生産しているコーヒーの一大産地です。カルナータカ州の中でもインドコーヒー発祥の地と言われるババブーダン・ジリ山麓を中心としたチクマガルール地区周辺の土地は年間降雨量2000mmにも届く豊富な雨量を誇る湿潤な熱帯気候のなかで良質なコーヒーが育くまれています。インドらしい香ばしくすっきりとした酸味、少しビターなカップは特にヨーロッパ(イタリア、ドイツ)で好まれております。伝説のコーヒー゛インド・ババブーダン″。1690年代に巡礼者であったババブーダンが、イエメンから東寺は門外不出とされていたコーヒー豆(パーチメント)を懐中に忍ばせ南インドのマイソール地方に持ち込んだという伝説。この伝説の地マイソールのあるカルナータカ州が誇る最高規格AAのコーヒーです。
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